■ 他産業並の高い人事制度を導入
医療機関における人事制度・人財育成制度は、一般企業のそれよりもルールの構築が遅れている現状があります。
医師や看護師等は、国家資格者として売り手市場であり、その確保や長期就労さらには競争力ある採用条件や就労環境の整備が急務となっています。医師はその求人倍率は約1,450倍と言われており、コミュニケーション力豊かでチーム全体のリーダーシップを執ることが出来る優秀な医師の確保は、組織全体において最重要課題の一つです。また、その医師をサポートし、時には地域連携や患者満足度の要を果たす看護師も長期就労を実現させることで、組織を横断的に統括できる重要な戦力となります。更には、医療事務等においても、昨今はジョブホッパーと言われる転職を繰り返す職種として定着しつつありますが、やはり組織運営においてオペレーションの要を担う医療事務の定着や育成登用は重要な課題となります。
■ “アットホーム”は時代遅れ。形ある職員満足度とは形ある商品やサービスといった差別化ができない医療業界において、何よりも重要な「人財」をいかに育て上げるかが、利益や経営安定性に直結します。
これを実現するためには、単に「院長の人柄が良い」、とか「アットホームに働ける」だけでは温い労働環境になるだけで、人財の効率的活用や育成と能力向上には寄与しません。
したがって、一般企業が競争社会の中で実行している人事制度をクリニックや小規模病院レベルのファミリービジネスにも導入し、組織の規模に関わらず「人が育ち定着する環境」を構築することが重要となります。更に、企業主導型確定拠出年金制度(401K)や借上げ社宅制度等、企業の「節税」にもつながり、職員満足度や長期就労にも寄与する仕組みの紹介も提供できます。
■ P4P・MBOの導入当社では、 Pay for Performance(P4P)理論に基づく人事評価制度や、Management Based Ovjectives(MBO評価制度=目標管理型評価制度)等を導入し、職員一人一人に対してテーラーメイドの目標管理を行い、モチベーションを高めながらスキルアップを図る制度を積極的に支援しております。MBOシステムはピーター・ドラッガーが提唱した理論で、どの産業・企業においても有益な人財管理モデルであり、全世界の企業、日本国内の病院等でも導入されており、事業規模や職種にも影響しない仕組みです。 MBOシステムにより「納得感のある評価制度・賞与制度」を確立することができ、報酬、モチベーション、パフォーマンスの相乗効果を生み出すことが出来ます。特に賞与と評価は適切に連動させることは専門的知識や技術が必要なだけでなく、これが連動していない場合、組織内からブラックボックスと揶揄され組織風土が悪化する要因にすらなります。特に小さな組織体の場合、雰囲気の悪化は、組織崩壊や離職に直結しますので、小さな組織体であっても、人事制度は確立されたものを導入するべきです。